LLMO診断を自分でやる方法【無料セルフチェック9項目の完全手順】

著者: LLMO Scanner 編集部

この記事の編集・検証について

検証方法: 静的確認と動的計測を分け、robots.txtは各社の公式クローラー情報、構造化データはGoogleの公式仕様と照合する手順にしました。AI回答の手動確認は質問文と確認日を記録する前提です。

編集方針: llms.txtを必須要件として扱わず、設置の有無だけでAI検索への掲載効果を断定しません。クロール、索引登録、可視本文、運営者情報を優先します。

運営者開示: 本記事を制作するLLMO Scanner 編集部は、AI言及計測サービス「LLMO Scanner」を運営するMI Studioの編集部です。無料手順と自社の有料診断を区別して記載します。 運営者情報を確認する

「LLMO対策をしたいが、まず現状を診断したい。業者に頼むと数十万かかるらしいが、自分でできないのか」——結論から言うと、LLMO診断の大部分は自分でできます。この記事では、専門ツールなしで今日できるセルフチェック9項目を、確認手順つきで全部公開します。

筆者はAIでの言及状況を計測するツール「LLMO Scanner」を運営していますが、先に言っておくと、この記事のチェックは最後まで無料でできます。有料の話は記事の最後に少しだけ出てきます。

LLMO診断は「静的チェック」と「動的計測」の2層

手順の前に、診断の全体像を1つだけ。LLMO診断は大きく2層に分かれます。

  • 静的チェック: 自社サイトの設定や記述が「AIに読まれ、理解される状態か」を確認する。robots.txt、構造化データ、テキストの書き方など。これは自分でできます。
  • 動的計測: ChatGPTなどのAIに実際に質問して、自社が回答に出るか・どう語られるかを測る。手動でも部分的にはできますが、網羅は困難です(理由は後述)。

以下の9項目のうち、1〜7が静的チェック、8〜9が動的計測の入り口です。

セルフチェック9項目

1. robots.txtでAIクローラーをブロックしていないか

最初に確認すべき項目です。ブラウザで「自社ドメイン/robots.txt」を開き、次のボット名に対する Disallow: / の記述がないか確認します。

  • GPTBot(OpenAIの学習用)
  • OAI-SearchBot(ChatGPT検索用)
  • ClaudeBot(Anthropic)
  • PerplexityBot(Perplexity)
  • Google-Extended(Geminiの学習用)

CMSやセキュリティプラグインの初期設定で、知らないうちにAIボットを一括拒否しているケースが実際にあります。ブロックしたままでは、この後の対策がすべて無駄になります。

2. llms.txtを設置しているか

llms.txt は、サイトの概要と主要ページをAI向けにテキストでまとめて置く提案仕様です(ドメイン直下に /llms.txt)。対応状況はAI各社で流動的ですが、設置コストはテキストファイル1枚で、「何のサイトで、どのページを読んでほしいか」を明示できます。書く内容は、サイト名・一行説明・主要ページのURLと説明の箇条書きで十分です。

3. 構造化データ(Organization / LocalBusiness)があるか

会社名・所在地・事業内容が構造化データとしてマークアップされているかを確認します。確認は、Googleの「リッチリザルトテスト」に自社トップページのURLを入れるだけです。Organization(会社)、店舗なら LocalBusiness、FAQページがあれば FAQPage の検出が目安です。

4. 「何をしている会社か」がテキストで書かれているか

トップページを開き、全選択→コピーして、テキストだけをメモ帳に貼り付けてみてください。その状態で「どこで・誰に・何を提供する会社か」が1文で特定できるかを見ます。事業内容が画像やPDFの中にしかない、キャッチコピーばかりで説明文がない、というサイトはAIには読み取れません。

5. E-E-A-T: 運営者情報と一次情報があるか

AIも検索エンジンも「誰が言っているか」を重視する方向に進んでいます。確認するのは次の3点です。

  • 会社概要・運営者情報のページがあり、名前と実体が特定できるか
  • 実績・事例・データなど、自社しか書けない一次情報がサイト内にあるか
  • 記事コンテンツがある場合、書き手・監修者の記名があるか

6. 第三者からの言及(サイテーション)があるか

Googleで「"自社名"」を検索し、自社サイトとSNS以外のページが何件出るかを数えます。比較記事、業界ポータル、ニュース、口コミ——第三者のテキストに社名が文脈つきで載っているかどうかは、AIが会社を「推薦」する際の根拠に直結します。ほぼゼロなら、ここが最優先の課題です。

7. 検索で拾われる状態か

ChatGPTの検索連携は、Web検索の結果を読んで回答します。つまり従来のSEOがそのまま効きます。主要なサービスキーワードで自社ページがGoogleの1〜2ページ目に入っているかを確認してください。

8. AIに直接聞いてみる(手動テスト・基本編)

ChatGPTに「(自社名)という会社を知っていますか」と聞きます。事業内容をある程度正しく答えられるか、「情報がありません」か、別会社と混同するか。これで学習データ上の自社の存在感が大まかに分かります。

9. 顧客の質問を再現する(手動テスト・実戦編)

顧客が実際に使いそうな質問——「◯◯市 △△ おすすめ」「(悩み) 相談 どこ」など——を5パターン書き出し、順に聞いて、自社が出るか・競合の誰が出るかを記録します。ここまでやると、自社の現在地はかなり見えます。

セルフチェックの限界: 「実際のAI回答」は自分では測りきれない

9項目やった方は気づくと思いますが、静的チェック(1〜7)は「出るための条件が整っているか」しか分かりません。実際に出るかどうかは8〜9の動的計測でしか分からず、そして手動の動的計測には構造的な限界があります。

  • 質問の言い回しを少し変えるだけで、出る・出ないが変わる(5パターンでは足りない)
  • ChatGPT・Gemini・Perplexityなどモデルごとに結果が違う
  • 同じ質問でも時期によって回答が変動するため、1回のテストは「その日のスナップショット」にすぎない
  • 競合と自社を同条件で比較し、差分を数値化するのが手作業では難しい
LLMO Scannerの診断結果画面。LLMOスコア0/100で、Perplexity・Google AI Overview・Gemini・Bing・ChatGPT・DeepSeekの6エンジンすべてが引用なし
動的計測の実測例: ある中小コンサルティング会社のサイトは、6つのAIエンジンすべてで「引用なし」・LLMOスコア0/100だった。サイトが普通に運営されていても、実際のAI回答ではこう見えることがある(2026年8月実測)

実際に計測してみると、静的チェックが満点に近いのに特定カテゴリの質問でだけ出てこない、といったケースが珍しくありません。原因が「情報量」なのか「カテゴリとの結びつき」なのかで打ち手が変わるため、ここの切り分けが診断の本丸です。

まとめ: 無料でここまで、実測はツールで

今日できることを整理します。

  1. まず上の1〜7(静的チェック)を潰す。特にrobots.txtとテキスト記述は今日直せます
  2. 8〜9の手動テストで、自社の「出る質問・出ない質問」を記録する
  3. 網羅的な実測が必要になったら、そこで初めてツールや診断を検討する

筆者が運営するLLMO Scannerでは、無料スキャンでAI言及状況の概要を確認できます。さらに競合比較を含めた実測レポートが必要な場合は、個別診断(9,800円〜)で自社と競合のAI言及状況を計測し、原因の切り分けまで含めてお渡ししています。申込後すぐ着手し、営業電話や商談はありません。

とはいえ、繰り返しになりますが、この記事の9項目は全部無料です。まずそこからで十分です。


本記事の情報は2026年8月時点のものです。AI各社のクローラー名・仕様は変更される場合があります。

参照した公式情報

記事の検証に使った一次情報です。仕様・料金・ガイドラインは変更されるため、実施や契約の前にリンク先の最新版を確認してください。